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にゃにゃーん!いとにゃんの"廓"よもやま話

其の一


こんばんは!うちは京都の宮川町という花街の芸妓どす。"小糸"という立派な芸名がありながら、大の猫好きのためか、ついたニックネームが"いとにゃん"。うちと、うちの愛猫"ジュリにゃん"と3人(?)で、"廓"という今も残るフシギな街を、ちょっとお散歩してみいしまへんか?

うちらの住んでる宮川町は、京都市東山区、四条河原の東岸にあります。四条の南座から鴨川の流れに沿うて10分も歩いとくれやしたら"宮川町歌舞練場"が見えてきます。この周辺がうちらのナワバリ。歌舞練場の真向かいには、小糸の看板をかけさしてもろてるお茶屋"河よ志"があります。うちはここで6年もお世話になってたんどっせ。お友達のお祖母ちゃんの紹介でうちがこの街に来たのは15年も前。川端にはまだ京阪電車が走ってた頃のとこどすねん。それからのことは、またボチボチとお話さしてもらお、思います。




"ジュリにゃん"のひとり言

 ボク、ジュリにゃん。ボクが宮川町へ来たのは、おととしの秋。お母ちゃんにはぐれてから何日も飲まず食わずでウロウロしてここへ迷いこんだん。お腹はすくし、風邪はひくし、もう死ぬんやろかなーて思いながら、宮川町通りのしもた屋の植木ばちのかげにうずくまっていたら、いとにゃんが"あんたどこの子え?"て声かけてくれたんや。ボク、思わず膝の上に飛びのっていとにゃんの腕を枕に眠ってしもたんやけど、目が覚めたらこの人、お顔はまっしろけで頭はカツラ、長ーく引きずったキモノのなんともフシギな人やったんや。びっくりしたにゃあー。それからのことはまたボチボチ話しますわにゃー。






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